「コンベンション」という言葉をビジネスシーンで耳にする機会は増えましたが、「カンファレンスやセミナーとは具体的に何が違うのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。

なんとなく大規模なイベントを想像するものの、その正確な意味や目的、開催のメリットまでを深く理解している方は少ないかもしれません。

しかし、コンベンションは単なる集会ではなく、新たなビジネスチャンスやイノベーション、そして人との繋がりを生み出す強力なプラットフォームです。

この記事では、コンベンションの基本的な意味から、具体的な種類、成功に導くための開催ステップ、そして成功の鍵を握る会場選びまで、あらゆる角度から徹底的に解説します。

コンベンションとは?

コンベンション(Convention)の語源は、ラテン語で「集まる」を意味する”convenire”に由来します。その言葉通り、コンベンションとは、特定のテーマや共通の目的のもとに、多くの人々が一堂に会する大規模な会議や集会のことを指します。

学術的な発表、業界の最新情報の共有、企業の戦略発表など、その目的は多岐にわたりますが、基本的には情報交換や人的交流を通じて、参加者や組織、そして社会全体の発展に貢献することを目的としています。

MICE(マイス)におけるコンベンションの位置づけ

近年、ビジネスイベントの分野で注目されているのが「MICE(マイス)」という言葉です。これは、Meeting(会議・研修)、Incentive(報奨・招待旅行)、Convention(国際会議・学術会議)、Exhibition/Event(展示会・イベント)の頭文字を取った造語で、多くの人が集まるビジネスイベントの総称です。

MICEは、企業や地域の経済に大きな影響を与える重要な産業と位置づけられており、その中でもコンベンションは、大規模で公式な集会として中核的な役割を担っています。

MICEについてもっと詳しく知りたい方はこちらをクリック >「MICEとは」

カンファレンスやフォーラム等との意味の違い

コンベンションとしばしば混同される言葉がいくつかありますが、それぞれにニュアンスの違いがあります。

カンファレンスとの違い

カンファレンスは、コンベンションと同様に「会議」を指しますが、比較的、特定のテーマについてより専門的な議論が行われる場というニュアンスが強いです。コンベンションがより大規模で公式な総会を含むのに対し、カンファレンスは特定の分野の専門家が集う議論の場といった違いがあります。

カンファレンスとは?意味や目的と進め方をわかりやすく解説

フォーラムとの違い

フォーラムは、あるテーマについて複数の登壇者が意見を発表し、参加者も交えて討論を行う「公開討論会」の形式を指します。一方的な情報提供よりも、双方向の議論に重きが置かれます。

ミーティングとの違い

ミーティングは、主に企業内で行われる少人数の打ち合わせや会議を指し、規模や公式性においてコンベンションとは大きく異なります。

セミナーとの違い

セミナーは、特定のテーマについて専門家が講師となり、参加者に対して知識や情報を提供する「講習会」や「研修会」です。教育的な側面が強く、参加者は主に聴講する立場となります。

展示会との違い

展示会は、企業や団体が自社の製品やサービスをブース形式で展示し、来場者にアピールする場です。情報交換よりも、商談や販促が主な目的となります。ただし、大規模なコンベンションでは、関連する製品や技術の展示会が併開催されることも珍しくありません。

コンベンションの具体的な種類と事例

コンベンションが実際にどのような形で開催されているのか、具体的な事例を見ていきましょう。

国際会議

最も大規模で公式なコンベンションの例が、国家間の国際会議です。

G7(主要7か国首脳会議)やG20、APEC(アジア太平洋経済協力)などがこれにあたり、世界的な課題について各国の首脳や閣僚が議論し、意思決定を行う重要な場です。

学術会議・学会

各分野の研究者が集まり、最新の研究成果を発表し、知見を交換する場も代表的なコンベンションです。

日本医学会総会や情報処理学会全国大会など、専門分野ごとに開催され、その分野の学術的な発展に大きく貢献しています。

企業主催のコンベンション

企業が主催するコンベンションも数多く存在します。

新製品や新サービスの大規模な発表会、全国の販売代理店やパートナー企業を集めて経営戦略を共有する会議、あるいは全社員が一堂に会するキックオフミーティングなどもコンベンションの一種です。これらは、企業のビジョンを共有し、関係者とのエンゲージメントを高める目的で開催されます。

協会・団体による大会や総会

業界団体や協会、NPO法人などが、年に一度の活動報告や意思決定のために開催する年次総会や全国大会もコンベンションに含まれます。

会員同士の情報交換やネットワーキングの場としても重要な役割を果たしています。

なぜ開催する?コンベンションの目的と3つのメリット

コンベンションは、主催者、参加者、そして開催地のそれぞれに大きなメリットをもたらします。

主催者側のメリット

主催者にとって、コンベンションは組織のプレゼンスを社会に示す絶好の機会です。

最新の研究成果や新製品を発表することで、業界のリーダーとしての地位を確立し、強力なブランディング効果が期待できます。

また、多くの参加者と直接交流することで、顧客や会員との強固な関係を築き、新たなビジネスチャンスを創出することも可能です。社内向けのコンベンションであれば、組織の一体感を醸成し、従業員の士気を高めるインナーブランディングにも繋がります。

参加者側のメリット

参加者にとっては、業界の最新動向や専門知識を効率的に収集できる貴重な機会です。

第一線で活躍する専門家の講演を聞いたり、同じ課題意識を持つ他の参加者と交流したりすることで、自身のスキルアップやモチベーション向上に繋がります。

普段は出会えないようなキーパーソンとの人脈を築けるネットワーキングの場としても、非常に価値が高いと言えるでしょう。

開催地域(都市)側のメリット

大規模なコンベンションは、開催地の地域経済にも大きな恩恵をもたらします

国内外から多くの参加者が訪れることで、宿泊施設や飲食店、交通機関などが潤い、大きな経済効果が生まれます。

また、コンベンションの開催地として選ばれること自体が、その都市の知名度向上や魅力発信(シティプロモーション)に繋がり、ビジネスや文化交流の拠点としての地位を高めることにも貢献します。

コンベンションを成功に導く開催方法【4ステップ】

質の高いコンベンションを開催するには、入念な計画と準備が不可欠です。ここでは、企画から開催後までの流れを4つのステップに分けて解説します。

ステップ1:企画フェーズ

全ての土台となるのが企画フェーズです。ここでコンベンションの骨格を固めます。

目的・ゴールの明確化

「何のために、誰に、何を伝えたいのか」を徹底的に定義します。

ターゲットとコンセプト設計

ターゲットとなる参加者像を具体的に描き、最も響くテーマやコンセプトを設計します。

開催形式の決定

リアル、オンライン、あるいは両方を組み合わせたハイブリッド形式の中から最適なものを選びます。

基本事項の選定

日程、期間、会場を具体的に選定します。

予算計画の策定

収入と支出を洗い出し、実現可能な予算を組みます。

ステップ2:準備フェーズ

企画が固まったら、具体的な準備に取り掛かります。多岐にわたるタスクを着実に進めることが重要です。

プログラムの具体化

基調講演や分科会といったプログラムの詳細を企画します。

登壇者のアサイン

テーマに沿った魅力的な登壇者やゲストに出演を依頼します。

広報・集客活動

公式ウェブサイトやSNS、プレスリリースなどを通じて広報し、参加者を集めます。

各種手配と制作

参加登録システムの構築、運営マニュアルや進行台本の作成、会場設営や音響・映像、ケータリングといった専門業者の手配を進めます。 ※準備項目は多岐にわたるため、経験豊富な専門の運営会社に相談するのも有効な手段です。

ステップ3:当日運営フェーズ

いよいよコンベンション当日です。参加者に満足してもらうため、スムーズな運営を心がけます。

受付と誘導

参加者をスムーズに会場へ案内します。

進行管理

各プログラムが時間通りに進行するように管理します。

交流の場の運営

懇親会などを運営し、参加者同士の交流を促します。

トラブル対応

予期せぬ事態に備え、スタッフ間の連携体制を築き、冷静かつ迅速に対応します。

ステップ4:開催後フェーズ

コンベンションの価値を最大化するためには、開催後のフォローアップが不可欠です。

アンケートの実施

参加者にアンケートを実施してフィードバックを収集し、次回の改善に繋げます。

アフターフォロー

お礼メールの送付や、開催報告レポートを公開し、参加者との継続的な関係を築きます。

効果測定と評価

会計報告をまとめ、コンベンション全体の効果を測定・評価し、次回の企画に活かします。

成功の鍵は会場選びにあり

コンベンションの成功を左右する極めて重要な要素、それが「会場選び」です。もちろん、参加人数を収容できるキャパシティ、必要な機材が揃っているか、そしてアクセスが良いかといった基本的な条件は大切です。しかし、参加者の満足度を決定づけるのは、それだけではありません。

近年、ビジネス(仕事)とレジャー(休暇)を組み合わせた「ブリージャー」や、リゾート地で働きながら休暇も楽しむ「ワーケーション」という考え方が広まっています。このような新しいニーズに応え、会議の前後にも参加者が楽しめる「特別な体験」を提供できるかどうかが、会場選びの新たな基準となりつつあります。

コンベンション会場の選び方|選定ポイントと手配手順を完全解説へリンク

宮崎「フェニックス・シーガイア・リゾート」という選択

宮崎の雄大な自然に抱かれた「フェニックス・シーガイア・リゾート」は、まさにこの新しい時代のニーズに応えるコンベンション施設です。

過去にはG7サミットの会場にもなった、最大5,000名を収容できるコンベンションセンターには、大小多彩なバンケットルームを備えています。

その圧倒的なキャパシティと柔軟性は、国家規模の国際会議から、企業のインセンティブ旅行、重要な意思決定を行う経営合宿まで、あらゆる目的と規模のコンベンションに対応可能です。

もちろん、最新の音響・映像設備や高速インターネット環境も完備しており、経験豊富な専門スタッフが企画段階から当日まで一貫してサポートしてくれます。

会議だけじゃない。唯一無二の体験価値

シーガイアの最大の魅力は、会議室の中だけでは終わりません。コンベンション会場に隣接する「フェニックス・シーガイア・オーシャン・タワー」では、雄大な太平洋を一望でき、心身ともにリラックスした滞在が可能です。

食事は、”食の宝庫”宮崎の豊かな食材を活かした多彩なレストランで堪能でき、アフターコンベンションには、世界のトッププロも認めるゴルフコースでのプレーや、スパでの癒しの時間など、最高のリフレッシュメントが待っています。

このような唯一無二の体験は、参加者の満足度を劇的に高め、コンベンションで得た学びや人との繋がりを、より深く記憶に刻み込むことでしょう。

まとめ

コンベンションとは、単に人が集まる会議ではなく、情報、人、そしてビジネスが交差し、新たな価値を創造するための重要なプラットフォームです。その成功は、明確な目的設定と入念な準備、そして参加者に忘れられない体験を提供できる会場選びにかかっています。

もしあなたが、参加者の記憶に深く刻まれるような、特別なコンベンションの開催を考えているのであれば、ビジネスとリゾートが完璧に融合した「フェニックス・シーガイア・リゾート」は、最高の選択肢となるはずです。

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執筆者: フェニックス・シーガイア・リゾートMICE編集部

企業の会議・研修・表彰旅行などのMICE開催を支援する専門チーム。宮崎の魅力や最適な会場選びの情報を発信しています。